オカルト 趣味 雑談

不気味で短めの怖い話を貼っていく

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30: となりのアオシバ 19/05/11(土)22:41:18 ID:J8g

『おばあちゃん何て言ってる?』

娘が赤ちゃんだった時、私の祖母が亡くなった。
通夜・葬儀を通して4ヶ月だった娘はぎゃんぎゃん泣いて
未だに実家の近所では「お葬式ですごく泣いてた子」と呼ばれてる。

幼稚園に上がった頃だったかに帰省したとき、
「おばあちゃんにご挨拶しようね」と、仏壇の前に座らせた。
ちっちゃな手を合わせて、神妙な様子の娘に
私も母も妹も、なんだか和んでニコニコしながら
「おばあちゃん、なんて言ってる? 大きくなったね、って?」って訊いたら

娘が一言、
「出て来られない、って言ってる」
空気が凍ったよ。

31: となりのアオシバ 19/05/11(土)22:42:42 ID:J8g

『見えないように立つ』

霊とかじゃないんだけどいいかな。
つか現在進行形で怖いんだが。

最近在宅で仕事しはじめたんだけど、昼間の訪問とか勧誘って結構あるんだね。
荷物が宅配で来たりするんでインターホンpcにつないで
仕事しながら応対できるようにしてる。面倒な時は居留守w
そしたら何人かに一人インターホンに映んないとこに立つんだよ。
新聞とかなんかの勧誘や、居留守使ってる時にもなんだけど、
位置関係から言ってドア開けた時影になる側に立ってる。

レンズが魚眼だから結構広い範囲カバーしてるんだけど
映るのは立ち去る時に影が一瞬見えるだけ。
一回居留守使いながら覗き穴から覗いてみたら
ドアの蝶番側に人影っぽいもんが見えた。
たぶんほんとにはじっこに、いきなり開けたらぶち当たるくらい
ドアに密着して立ってるんだよね。

んで昨日、やっぱり新聞の勧誘でそういう立ち方する奴が来て、
そのあと同じ新聞社の別の勧誘が来たから直に出て
さっきも違う人が勧誘に来たよって言ってやったんだ。

「ここの担当俺だけですが」ってさwww
え、と思って一応じゃあおたくの名前語って訪問してる奴がいるよ、
インターホン映らないように立ってて、って話したら、
注意しときますー。つって帰った。

さっきもなんかケーブルTVみたいの来てさ、やっと気がついたんだけど
あいつ昨日の偽新聞と同じ奴だ。
てか、たぶんこれまでも見えないように立ってたの、全部同じ奴だ。

32: となりのアオシバ 19/05/11(土)22:43:16 ID:qBH

このスレ見て思い出したけど寺生まれのTさんとかあったなぁ…

33: となりのアオシバ 19/05/11(土)22:44:25 ID:J8g

『蝉の泣き声』

小学生の頃は虫が大好きで、
特に蝉の羽化を図鑑で見てからはその美しさや不思議さに心を奪われ、強い憧れを抱いていた。
親父も俺の興味に理解を示してくれて、夏休みのある日、
羽化を始めそうな幼虫を探しに夜の林へ連れて行ってくれた。
そこは祖父が持つ土地にあり、親父もよく知った場所らしかったが、初めて立ち入る真っ暗な林はかなりの恐ろしさだった。
蝉はなかなか見つからず、ビクビクしながらも一時間以上粘ってようやく、羽化しかけの幼虫を見つけることができた。
恐怖心は一気に吹き飛び、息を潜めて見守っていると、薄緑色の体がゆっくりと露わになってくる。
ところが、半分ほど出てきたあたりから、様子がおかしいことに気付きはじめた。
目は左右の位置がずれていて大きさも非対称だし、体もところどころ窪んだように潰れている。

翅のうち片方は広がっていく気配を見せないどころか、途中でポロリと取れてしまった。
この蝉は成虫になる前に◯んでしまう。そう思い至ると、恐怖心が再び蘇ってきた。
それでも目を離せないでいると、歪んだ体のまま脱皮を終えた蝉が、苦しそうに身をよじらせ、ビクビクと痙攣しだした。
もう見ていられないと目を離そうとしたとき、ひときわ大きく震えたその蝉は、
呻くような低い声で「嫌だああああああああ」と叫んで、動かなくなった。
思わずしがみついた親父の顔もひきつっていて、小さく帰ろう…と呟いた。
子供心にもあり得ない、勘違いだと思ったが、この日から虫が大の苦手になってしまって、
親父も弟が虫をとってくるといい顔をしないようになった。

47: となりのアオシバ 19/05/11(土)23:06:01 ID:tY7

>>33
これはきつい

34: となりのアオシバ 19/05/11(土)22:46:21 ID:J8g

『間のもう一人』

とある知人に聞いた話。
彼には八歳離れた妹がいるのだが、その妹について、彼は子供の頃から不思議な感覚を持っているという。
時折、妹が妹でない時がある、というのだ。どこがどう違うのか、それを説明することはできない。
ただ、朝起きて「おはよう」と言った時、食事中、歩いている後ろ姿、何気なくこちらを向く仕草、
あくびの後、眠っている最中でさえ、「今は、違う」という違和感を感じるのだという。
両親にそれを告げても、意味がわからないと相手にされなかった。
彼自身、意味がわからなかったのだから、仕方のないことだった。
妹が妹でないと感じる時間は、一瞬の時もあれば、長くても三十分程度だった。
なので、そのうち知人も気にしなくなった。
妹の違和感について、知人は心当たりがあったという。

実は彼と妹との間には、妹が生まれる五年前に、
性別も分からぬうちに流れてしまったもう一人のきょうだいがいたのだ。
妹が生まれるずっと前に、「もうすぐお兄ちゃんだよ」と父親に頭を撫でられた記憶、
肩を落として静かに泣く母親の記憶が、おぼろげに残っているという。
一目会うこともできなかったそのきょうだいは、きっと女の子だったのだろう。
普段は妹に寄り添い見守ってくれていて、妹が妹でない時は、
きっとその子が妹に変わって世の中を見ているのだろう。
知人はそう思っていたという。年の離れた兄妹は、
知人が進学して家を離れたことを機に、会う回数がぐんと減った。
妹が成人した頃には、彼女の様子に違和感を感じることもなくなったという。

「いい話じゃないですか」
私は心からそう言った。
しかし、知人はどこか浮かない顔でため息をついた。
「先日、久しぶりに妹に会ったんです。今度結婚するんだと言うので、祝いに飲みに行ったんですよ。
少し照れくさかったけど、意外に話が盛り上がって、お酒も進みましてね」
楽しい話のはずなのに、知人の顔はますます暗くなり、私は不安を感じた。
「子供の頃の思い出話で盛り上がっていた時です。
妹が『お兄ちゃん、昔大怪我して、頭を縫ったことがあったよね』と言い出しました。
怪我は何度もしましたが、頭を縫うほどの怪我をしたのは、七歳の時の一度きりです。
妹は続けて、『玄関でふざけて飛び降りて、段差で頭打っちゃったんだよね。
私近くで見てて、びっくりしたよ』と。
怪我の原因はその通りでしたが、妹はその時、生まれてないんですよね」
他人から聞いた話を、あたかも自分で経験したかのように思い違いをすることは、ままあることだ。
妹も、両親などから聞いた兄の怪我の話が心に残り、そのような勘違いをしていたのではないか。

私がそう言うと、「そうだといいんですが」と知人はもう一度ため息をついた。
「僕が怪訝そうな顔をしたからでしょうね、妹は、しまったというような顔を一瞬だけしました。
その時の顔にね、久しぶりに例の違和感を感じたんです。僕の妹は、こんなだったかなって…」
まぁ、酔っ払いの感覚なんて、あてになりませんよね。知人はそう言って、力なく笑った。

35: となりのアオシバ 19/05/11(土)22:47:54 ID:J8g

『笑っていた』

厨房の頃、カブに乗った60代ぐらいのじっちゃんが、
横断歩道で信号待ちしてた俺と友達の目の前で、
たしか2t(ぐらいと思う)トラックと正面衝突した。
グロスレじゃないから細かな状態は省くが、時間にして1分間ぐらいの間、
そのじっちゃん、陸に上げた魚みたいに物凄い痙攣をしてた。

んで何が怖かったかと言うと、息絶えるまでの1分間、凄く大きな声で笑ってる訳。
しかも、甲高い奇声にも似た高笑い(馬鹿笑い?)。
俺と友達はもう顔面蒼白で、俺は膝やら顎やらがガチガチ震えてて、
救急車が来るまで会話も出来なくて、動く事もできなかった。

あの時のじっちゃんの痙攣の仕方、衝突の瞬間の音、キーキーギャーッハッハーて笑い声、
今までで1番怖かった出来事。何故笑ってたんだろうかと思う。

36: となりのアオシバ 19/05/11(土)22:48:27 ID:J8g

『生意気な4歳の娘』

うちの4歳の娘がさ、俺の実家へ遊びに行って俺が卒業した幼稚園で、
「この幼稚園まだあったんだ~」とか言ってんだけど、
時々知ったかぶって大人みたいな言葉話すのが不思議だったんで、
「また知ったかかよ」ってツッコんだら、
「ココにね、面白い公園が出来るんだよ、まあ見てな」って。
生意気な発言は嫁のせいだと思う。

1年してまた帰郷するとそこに超面白い公園が出来てて、
「お前の言った通りだったな!」て言ったら、
「昔の事は覚えちゃいないね」て首振られた。
アレ?不思議な話になってない?

37: となりのアオシバ 19/05/11(土)22:50:24 ID:J8g

『お前だれ?』

その日は友達を待ってて、新宿の駅にいたのね。昼の1時くらいに。
で、しばらく待ってると、その友達から電話が掛かってきた。
『お前今どこにいんのよ?』とか、
『悪い、今川崎で電車に乗ったとこ!』とか、そんな感じで。

で、今川崎出たとこってことは、後3、40分後くらいかぁ。
どこで暇潰そうかな、と思いつつ、「まぁ早く来いよ」って言って電話切ろうとしたのね。
だけどその時、駅の改札にその友達の姿が見えたんだよ。
あぁ、からかってたわけね。そっちがその気なら、こっそり近づいて逆に驚かしてやれ。
って思って、電話で話しつつ近づいていったわけよ。

そこで気付いたんだけど、視線の先にいるそいつは、携帯を手に持ってないのよ。
でも、電話でおれはまだそいつと話している。
あれ?人違い?と思いながらそいつに近づくと、
そいつが俺に気付いて、「悪い、待たせたな」っとか言ってくんの。
おれはまだ電話で『そいつ』と話ししてんの。
どうなってんの?なんだこれ??と思って混乱しながらも言ったのよ。

「お前だれ?」
そこでブチッと切れた。着信番号も声も間違いなくそいつだったが、
そいつの携帯にはもちろんそんな履歴はない。

と、まぁこんな感じ。
そいつにそのこと話しても、何言ってんのこいつ、みたいな顔されたよ。
おれの携帯の着信履歴も、なんらかの手で仕込んだものだと思われてる。
不可解であり、正直すっげー怖かった出来事。

38: となりのアオシバ 19/05/11(土)22:51:25 ID:tY7

怖いなぁ…

39: となりのアオシバ 19/05/11(土)22:52:13 ID:J8g

『プログラマーの極限状熊』

1 : 神主(埼玉県):2007/04/17(火) 22:15:29.57 ID:T7wEvqfZ0
仕事中に突然、椅子(車輪が付いてて転がるヤツ)に腹ばいになり
「見て見て!ウルトラマンだー!」と転がりはじめたプログラマー。
仲間にもウケて大好評! しかしなにかが違う、しつこい。
いつまでもやってるので「いい加減にしろ」と仲間が様子をみたところ見事にイっちゃってた。

13 : 神主(埼玉県):2007/04/17(火) 22:20:56.27 ID:T7wEvqfZ0
目の前のキーボードが見当たらないとプログラムを組みながら思った。

33 : 神主(埼玉県):2007/04/17(火) 22:32:01.15 ID:T7wEvqfZ0
目の前のそれがキーボードという名前の物体であるという事がわからなくなる

160 : 通訳(千葉県):2007/04/18(水) 01:26:03.86 ID:YwMnTFA40
まずキーボードが消える
そしてモニターが空中にずれて浮き出して
自分が座ってるのか立ってるのか解らなくなって
何をやってるのか解らなくて夢なのか起きてるのかの判断とかも付かないってか
なにも気付かなくなって全部条件反射的で
悪い方向に無の境地だな

112 : 講師(樺太):2007/04/17(火) 23:30:26.17 ID:cWZ28p00O
休憩にとトイレに行ったら何故か便器に手を突っ込んでいる仕事仲間、
何してんの?と聞くとう◯こを流してしまった。と言い出した
正直怖い、俺もこんなんになるの?

49: となりのアオシバ 19/05/11(土)23:07:29 ID:cm8

>>39
こっわ

40: となりのアオシバ 19/05/11(土)22:54:31 ID:J8g

『ある夜目が覚めたら自分一人きりだった』

幼稚園ぐらいのころ、両親と並んで寝てたんだが、ある夜目が覚めたら自分一人きりだった。
夜中に一人きりになったことなんてそれまで無かったから、怖くて怖くてわんわん泣いた。
友達のタケちゃんちに助けてもらおうと真っ暗な外に飛び出したら、
月明かりの夜空に月の何十倍もある真っ黒な穴が空いていた。
(意味わからんと思うけどそれ以外の表現が見当たらない)
黒い穴に怯えながらタケちゃんちまでたどり着き、扉を叩いたが誰も出てこなかった。
その後泣きじゃくりながら助けを求めて歩き回った気がするが、よく覚えていない。
ここまでが自分の記憶。

ここからは父から聞いた話。
父がふと目覚めると、母との間に寝てた俺がいなかったらしい。
トイレを見てもいなかったので、母を起こして家の中を見回し、それでも見当たらないことで焦ったらしい。
外にでも出たかと駆け出そうとしたら、もといた寝室から俺がスタスタと出て来て、
自分の顔を筋張った両手でわしづかみにしながらひくひくしていたそうだ。
戸惑いながら泣いてるのかと様子を見たら、
俺は目だけぎょろぎょろと左上を見上げながら笑っていた。

今でも時々「あの時は気味悪かったよ。お前あの時どこに隠れてたの?」
と聞かれるが、俺に聞かれてもわからない。

41: となりのアオシバ 19/05/11(土)22:56:13 ID:J8g

『名前』

とある警察署に、一人の男が女を○し山に捨てたと自首してきた
男が指定した場所には確かに女の◯体が埋められていた
男が自首した理由は、某SNSで近況をつぶやこうとするたびに、
自分の名前が毎日「犯人」に変わっており、気を病んだ為だという

42: となりのアオシバ 19/05/11(土)22:58:15 ID:J8g

『あぶられた写真』

小学校のとき担任だった教師。性格がとにかく悪かった。
自分の子供と俺たち生徒を比較して、私の子供は君達みたいな子には育てないだとか、
とにかく奴は自分の息子を溺愛し、俺たちと比較するのが好きな奴だった。
特に俺なんかは出来が悪くバカだったので、いつもいたぶられていた。
「こんな問題も出来ないの」とか、とにかくいろいろ言われて頭に来ていた俺は、
教師の机の中身のものを滅茶苦茶にしてやろうと考えた。
(当時、俺たちの小学校では、教室に教師の簡易机みたいなものがあった)

休み時間、その日は曇天にもかかわらず、殆どの奴は運動場に出かけたり別のクラスに行ったりで、
教室に残ってる奴は珍しくいなかった。教師の机の引出しを開けた俺は、綺麗に整理されたノート、
カラーごとにきちんとまとめられたペンなどが目に入り、
とにかくこれを滅茶苦茶に荒らしていた。

ふと、一番下のノートのに、裏向きに写真が挟まっていた。
家族の写真だろうと直感した俺は、この写真もパクってやるかと写真をひっくり返した。
その写真に写っていたのは、担任と夫らしき人物、そして小学生ぐらいの子供。
猛烈に震える俺の手。心臓の音が聞こえるようだった。

写真の子供の顔が火であぶられていた。
黒ずんだ子供の顔。焦った俺がノートを落とすと、ノートの間から何枚も写真が出てきた。
どれも子供の顔だけが火であぶられていた。

はっと気配を感じて廊下側を見ると、廊下側のガラスの向こう、
すりガラスのせいで姿は見えなかったが、直立姿勢で立っている影があった。
俺は担任と直感し、窓から飛び降りた。一階だったのが助かった。
そして俺は隠れてクラスを見ていた。(教室側からは◯角の、いい位置があったのだ)
誰もいない教室で、担任はマッチを使って写真を炙り始めた。
そこまで見ると、俺は猛ダッシュで運動場に行き、友達と合流して遊んだ。
他の誰か(生徒)がイタズラをしたんだろう、という俺の考えは間違っていた。

怖いのは、今考えても、そんな事をする理由がわからないのだ。
夫婦の仲が極端に悪いとかで、写真の中の『夫の顔』をあぶるならまだ分かる。
だがなぜ子供の顔なのか?あんなに自慢していたのに。

43: となりのアオシバ 19/05/11(土)23:00:43 ID:J8g

『たのまれたので』

知り合いの話。冬山で、遭難した登山者が見つかった時のこと。
捜索隊に加わっていた人から、こんな話を聞いたという。

遭難者はメモ帳に、◯ぬ寸前まで日記をつけていたらしい。
日記の最後の方は飢えと寒さのためか、字が乱れていて読めたものではなかった。
しかし、日記の最後に書かれた二行の文章だけは、はっきりと読むことができた。

『おとうさん おかあさん もうかえれません ごめんなさい
たのまれたので かきました』

まるで子供が書いたような下手な字で、平仮名だけが使われていた。
字は強い筆圧で書かれており、遭難者の書いた字体とは明らかに違っている。
遺族にメモ帳を渡す時には、最後の一行は破りとったということだ。

44: となりのアオシバ 19/05/11(土)23:02:22 ID:J8g

『山中の寂れた無人駅』

彼は中学生の頃、電車で通学していたという。
夏のある日、うっかり寝過ごしてしまい、目が覚めて大慌てで車両から下りる。
そこは山中の寂れた無人駅だった。

時刻表を確認してみると、後一時間近くは上りの電車は来ない。
「早まったなぁ。売店のある駅で下りれば、パンとかジュースとか買えたのに」
ボヤきながらホームの奥にあるベンチに向かったが、既に先客が何人か座っていた。
こんな僻地にこれだけ大勢の人がいるとは珍しいね。
そんなことを考えながら近寄っていったが、ピタリと足が止まる。

そこに座っていたのは、すべてマネキンだった。
一体誰が置いたものか。
慌てて踵を返し、ホームの反対側へ向かう。
近よるのが気持ち悪かったし、マネキンを置いた人物にも決して逢いたくなどない。
次の上り列車が来るまで、酷く落ち着かない気持ちだったという。

45: となりのアオシバ 19/05/11(土)23:03:07 ID:EoP

いいスレだ

46: となりのアオシバ 19/05/11(土)23:05:00 ID:J8g

『まとまる視線』

知り合いの話。地区の子供会で、キャンプをおこなった時のこと。
炊事担当であった彼女は、夕食のカレーを支度していた。
灰汁をすくっていると、不意に胸騒ぎがした。
顔を上げて、河原で遊んでいる子供たちを確認する。
中に一人、理由はわからないが、なぜか気になった子がいた。
しかし異常は見られず、彼女は内心首を傾げながらも、調理を続けた。
そのまま何事もなく、キャンプは無事に終了したという。

山から帰って二日後に、キャンプに参加した子供が一人急◯した。交通事故だった。
彼女が気になった、正にその子だった。
葬儀の後しばらくしてから、子供会の会合が開かれた。
ついでだったのか、その席でキャンプの記録ビデオが上映された。
亡くなった子も元気な姿で映っており、皆の涙を誘ったそうだ。

やがて画面が夕食の準備風景に変わる。
それまでばらばらに動いていた大人たちが、不意に同じ動作をした。
一斉に顔を上げて、河原の子供たちをじっと見つめる。
皆の視線が一つにまとまり、すぐに奇妙な顔をして持ち場に戻っていく。

ビデオを見ていた人たちは、彼女を含め、全員が凍りついたようになっていた。
それ以上キャンプが話題になることはなく、会合は終了したという。

48: となりのアオシバ 19/05/11(土)23:06:17 ID:wLJ

このスレでワイは一行までしか読めないことが分かった

50: となりのアオシバ 19/05/11(土)23:08:16 ID:J8g

『霊や超常現象の正体』

7年前、年が3つ上の兄貴が大学に通っていた頃に聞いた話。兄貴は大学の理工学部なんだけど、
よくオカルト好きな友人を家に招いては、霊や超常現象の話題で盛り上がっていた。
科学的な観点から、霊や超常現象の正体は何かと、酒を飲みながら結構真剣に話していたのを覚えている。
兄貴が大学4年になったあたりから、そのオカルト好きな友達がぱったりと家に来なくなった。
なんでも、病気になったらしくて、大学も辞め入院しているらしい。
それから数カ月経ち、俺は兄貴のオカルト好きな友人のこともすっかり忘れていたある日。
兄貴がふと思い出したように、その友達の話を始めた。
「そういえば3日前に、あいつが俺の家に来てたんだよ」
内容はこうだ。その友達はガンだったらしく、余命半年と宣告をうけ、
しばらくの間病院で治療を続けていたが、最近は自宅療養になった。
久しぶりに会う友人は、抗がん剤のせいなのかひどくやつれ、
髪も眉毛もなく、身体も青白くやせ細っていたが、やけに目だけは生き生きとしていた。
久しぶりに会ったというのに、その友人は挨拶も早々に、
「実は話したいことがあるだよ!」と、嬉しそうに話し始めた。
「この世は、永遠に回り続けるビデオテープみたいなものなんだ!
そして常に録画されていて、常にそのテープには、今という瞬間を過去の上から重ね録りされているんだよ!」

兄貴は意味が分からず、唖然とするしかなかった。友人はそれを気にすることなく話を続けた。
「テープが一回りする周期が、どのくらいかはわからない。
1年か1カ月か1週間か。もしかすると1時間、1秒かもしれない」
なんとなく兄貴も、その話に興味を持ちはじめた。
「人間の身体は、微弱な電気で動いているのはお前もすでに知っているだろ?
普段は微弱だけど、精神的、心理的に何か強い思いが…つまり…
喜びや悲しみ、後悔や無念、怒りや憎しみ。その感情が強ければ強いほど、微弱だった電気が強力な何かになり、
時にはその何かが、場所や空間に感情の痕跡を残すことがあるんだ。
感情の痕跡が深く刻まれると、先に話した重ね録りをしても消えないんだよ。
ほら、たまに重ね録りしたビデオテープ再生したら、前の映像がうっすら映ってたり音が残ってたりするだろ?
それだったんだ!霊や超常現象の正体は!魂や怨念なんかじゃないんだ!
ただの痕跡なんだよ!おい○○(兄貴の名前)!わかるよな!」

突然感情的になった友人に、兄貴は話の整理ができないまま、
うんうんとうなずくことしかできなかった。その瞬間。
「おぉぉぉぉぉ!解明できたぞ!うおぉぉぉ!」友人はいきなり立ち上がり、歓喜のような雄たけびあげた。
まるで試合に勝ったボクサーのように、拳を天に突き上げていた。
あまりに突然の友人の変貌ぶりと行動に、兄貴はその場から動くことができず、なぜか笑ってしまった。
その様子を見た友人は涙を流し一言、
「ありがとな」
笑顔でそう言って、帰って行ったそうだ。

兄貴は話し終えるとハハッと笑いながら、
「変な奴だよな。元理工学部のくせに、言ってることが科学的じゃない。
言い回しがそれっぽいってだけで、言ってること目茶苦茶www
だけど不思議なことに、あいつがしゃべったこと一語一句覚えてるんだよ」

兄貴が話をしてくれた翌日に、その友人は自宅のベットの中で静かに亡くなった。
それからしばらくしてからかな?ときどき兄貴が自分の部屋で、亡くなった友人の姿を見るようになったのは。
あの時のように、歓喜の雄たけびをあげ、拳を天に突き上げているらしい。

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